遍路の動機

 バイクや車、青春18キップの旅の延長上で、いままで経験のない”あるきたび”をやりたい、と以前から考えていました。
 
 候補地は、熊野古道、木曽路とか中仙道、東海道などの歴史街道、松本から糸魚川間の”塩のみち”などをあがっていました。
 
 たまたま、インターネットで四国遍路を検索、HPの中の談話室などでの生き生きとした会話や、経験談などを見ているうちに、即 「これや!!四国や!」と思い、それからは、遍路のことが、気になって気になって、他の候補地は頭の中から消えていきました。
 
 自分みたいな無宗教でスタンプラリーみたいに行ってもいいのか?受け入れてもらえるのだろうか?不安がありましたが、HPでいろんな方の意見や遍路日記などを拝見させていただき、不安も心配も吹き飛びました。
 
 と、いうことで、遍路風景をカメラで写し、好きなJAZZをウォークマンで堪能しようという不純な動機で、四国遍路ひとり旅を計画、実行しました(期間 10日間 阿波一国打ち 23番まで)。
 
 そんな私でも、四国は優しく受け入れてくれました。


野宿(テント泊)か民宿利用か?

 この遍路旅では、野宿を基本としましたが、民宿の利用も捨てがたいものがあり、当分は、野宿4に民宿1ぐらいで行こうかなと、考えています。
 
 野宿を基本としていても、リュックがそれなりに重くなります。今回はリュック15kg」にウエストバッグ2kgとなりました。これ以上は、私の目的から減らすことは無理でした。
 
 登山もハイキングも趣味でない私は、このリュックの重さで体力が持つかどうか心配でしたが、遍路ころがしでは死にそうな思いをしましたが、 なんとか行ける自信ができました。
 
 民宿の魅力も捨てがたいので、あまり無理をせず、民宿や善根宿など利用させてもらって、無理せずいけば、八十八箇所結願も夢ではないなあと、密かに思っています。
 
野宿といっても、根が軟弱なので、天気予報が雨となると、民宿に泊まりたくなる私です。


野宿の利点と欠点を思いつくままに


野宿の利点
 
 1.宿代がかからない。これは貧乏旅人の最高の利点
 
 2.予約の必要なし。予約先に縛られず、マイペースで歩ける。
 
 3、明け方、夕方は、写真を撮る最高の時間帯。
   宿泊ではけっこうその時間帯は、食事などで外に出にくい。
 
 4.一人の時間を、誰にも邪魔されずもてる。
 
 5.テントの薄い生地一つでも、なかに入れば我が家、安堵感がどっとする。熟睡もできる。
 
 6.時には、宿では得られない絶景の場所を見つける楽しみ。
 
 7.悪い宿にあたって、腹が立つことが無い。
 
 8.満天の星空との遭遇。野宿で幸せ!

 9.最高のダイエット(私の場合は、10日間で63kgから60kgに)

野宿の欠点
 
 1.食事が単調、風呂はいれない、風呂上りに一杯、そして夕食、夢のようだ。
 
 2.夜中に、テントの近くで人や動物の気配・・・は不安。女性は野宿はやめたほうがいいかも。
 
 3、雨の中の設営と撤収。泣きたくなる。
 
 4.他の遍路さんと交流できない。宿での食事タイムなどでの交流は楽しい。
 
 5.リュックが重たい。テント、シュラフ、食料等入れると、厳選しても17kgになった。
 
 7.遍路さんや、宿、テレビ等からの情報入らない。(利点かも分からないが?)

 
若者はぜひ野宿で挑戦を!
 
 私の結論をいいますと、

 野宿かいいか宿泊がいいのか、でなく、それぞれの旅のスタイルでないかと思います。

 野宿を経験すれば、宿の予約や、行程管理、宿到着時間など気にしなくて、自由気ままに歩けるし、宿泊でいけば、宿の暖かいもてなしやお遍路さんとの交流に花開いたり、大きな励みももらえるだろうし。

 熟年は、お酒も交流も目的の一つに入っているだろうと思うので、民宿泊で無理をしない行程でも良いと思いますが。

 若者は、できたら、上げ膳据え膳は避けて、テント野宿で挑戦してほしいと思います。きっと、すばらしい何かが得られるでしょう。

 HP掬水遍路館(http://www.kushima.com/henro/

 癒しの遍路館(http://www.d8.dion.ne.jp/~kazumiti/

  は注目です。大いに刺激を受けました。これから遍路を予定されている方は、ぜひこのHP推薦します

四国遍路は永遠のテーマに

 私の信仰心は「苦しいときの神頼み」ぐらいで、普段は寺社に行ってもあまり手を合わせないし、結婚式も無宗教、厄払いや車の安全祈願など、神様仏様にはあまりお願いはしておりません。
 
 まあ、神にすがらず、神におもねず、神にゆだねず、というような感じです。

 と、いって、宗教については、大いに興味を持っています。もちろん、否定なんてしていません。

 般若心経をとってみても、これまでの人間が築き上げてきた智慧の総結集された素晴らしい経典だと、あらためて尊敬しております。

 お葬式や子供のお宮参り、七五三などお付き合いしますし。お墓参りにも行くし、せまい家には、両親が亡くなってからも大きい仏壇を受け継いでいるし、手も合わせています。

 まあ、平均的な日本人だと、自分では思っていますが。
 
 発心から実行までの1年、行くからには、と、四国遍路をテーマにして、空海のこと、般若心経、宗教一般、、あるき遍路体験談など、図書館通いで一生懸命勉強してきました。

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ひとりたびは、けっこう経験してきた。
けれど、「野宿で歩き遍路」は、期間が短いとはいえ、不安でした。
天気の落ち着いた4月、決行!!
ところが、気が抜けるほど、四国は私を自然に受け入れてくれました。